2017年3月1日水曜日

構図のワンポイント・レッスン  ースクエアー(正方形)で構成するー

 構図がとれない。難しい。構図に自信がない。という悩みをよく聞きます。確かに構図に不安があるままでは絵が進みません。
 自分が任意に置いた位置には自信がないけれど、定番の位置、数学的な位置なら一応納得できそう、という方は多いようです。
 そこで今回は、定番のひとつ、『スクエアーにあてはめて構図を決定してしまおう。』という話です。

用紙のほとんどは長方形のサイズです。正方形に近かったり、細長かったりですが、要領は一緒です。
この正方形が基本です。

今回はそこにダブルスクエアー(正方形2個のつながり)を加えてみました。

この点線を頼りに静物の位置をあてはめてみます。
用紙を縦構図と、横構図上下を入れ替えて4パターン作りました。



4枚の絵は全て、床面と背景との境を点線の位置に合わせています。
また、青い背の高いビンのアウトライン(右側、左側のいずれか)も点線の位置に合わせました。他のモチーフは、適当な置き方です。

『スクエアー』は四角形の中でも最も特殊で完全な形を持っています。画面作りの“要”にスクエアーを利用することで、自然に計算された、安定した構図が生まれるのです。

スクエアーが必ずしも良い構図という訳ではありませんが、画面作りの一つの手助けになればと思います。

2017年2月17日金曜日

絵画教室アトリエ・バンビーノは、蒲生俊紀、蒲生由利子2人で運営する子どもと大人のための、アットホームな雰囲気の絵画教室です。 蔵の街、川越の小さなアトリエで、少人数で楽しく学ぶことができます。 ホーム 一般クラス こどもクラス アクセス

スケッチとは

対象から受けた印象を短時間で的確に表現する行為、またはその作品です。
対象の正しい形や色ではなく制作者が受けた印象であり、正確に、ではなく的確に、ということがポイントです。
”正確”は答えが一つですが、印象を的確にとなると答えは無限に生まれます。スケッチの楽しさ、絵を描くことの楽しさはここから始まります。
表現のワンポイント
『路地を描く』
同じ景色を建物の角度をずらして描くことで陽なたと陽かげのイメージを描きわける。

(A)陽の当たる路地
線描
建物の上部を広げ、V字型を作ることで、空の広がりを表現する。
 
 
彩色
物の面にコントラストをつけ奥にある家は明るめに描く。路地の向こうに当たる陽光を表現した。
※空を見せるため、電線を弱めに描く

 

 
(B)陽のかげる路地
線描

建物の上部を湾曲させ空を狭めることで重くのしかかるような路地裏のイメージを表現する。

 
彩色
路地の建物、奥の建物共に明るさをおさえ、明暗差を弱めて描く。路地のもつ狭さを表現した。
※空の狭さ、路地の狭さを出すため、電線を強めに描く。